long story

□Loved... 4
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病院に着くと、ドアを抜けたすぐの長イスに女の人が座ってた。
その人はあたしを見ると、「ゆいさん!?」と切羽詰まった顔で声を掛けてきた。

「はい…あの…?」
「急いで!」
「えぇ?」

説明するって言ってたのにー。

もうわけわかんないよー! あの人誰なの!?


わけわかんないままその人についていくと――――

















慧がいた…。




「慧!?」
「あ、ちょっと…」

先生の声なんて耳に入らなかった。

「…慧! 慧!!」

ピーッという機会音が部屋中に響いてた…。
こういうシーン、ドラマとかで見たことある…。





後ろでさっきの女の人と先生が話してる……。

「もう…手遅れなんです…」


そんな言葉が聞こえた。

手遅れ?




慧…死んじゃったってこと?




機械には0って数字しか出てない…。
















なんで…
















なんで死んじゃうの…。









「慧!! ねぇ慧起きてよ!!!」

不思議と涙は出ない…。
だって…現実的じゃないよこんなこと…。



「ねえ! 慧ぃッ!!」
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