short story

□&Love
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「どれがいっかな〜」

一生懸命悩んでるゆいもカワイイ…。

「裕翔、これなんかいいんじゃない?」









…ん?


今左から声聞こえなかった?
ゆいは右にいるのに?
しかも今も悩んでるのに??

恐る恐る振り向くと…

「…伊野尾ちゃん…」
「何だよ、そのちょっとガッカリしたような態度」
「いや……。っていうか伊野尾ちゃんも主婦化してない!?」

ほとんど大ちゃんと同じような格好でうろついてた。
唯一違うのは、マイカゴ持ってたとこ。
さらに主婦じゃん…。

「エコに賛同してんだよ。裕翔も買ったほうがいんじゃない?」
「や! いい!! ほら、マイバッグでも済むじゃん!?」
「へー…。あ! サンマが半額になってる! じゃあな裕翔!!」

伊野尾ちゃんもまた、大ちゃんと同じように疾風のように去っていった。

「…サンマが半額って…」
「……伊野尾ちゃんのこともほっといてあげよ。あれでも懸命に生きてるんだよ」

ホントの主婦を押し退けてサンマと睨めっこしてる伊野尾ちゃんはほっといて、今度は野菜コーナーに向かった。
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