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□【Yuri】
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侑李はノートを大事そうに両手で抱え込んであたしに見られることを完全に拒んでる。
「…あ、まさか侑李…」
「な、なに…?」
「あれだ。エロいの書いてるんだ」
「違うよ!!」
この慌てようは…本の間に挟んでたグラビアの切り抜きをお母さんに見つかったときの息子な感じ。
「大丈夫大丈夫。侑李も男の子だもんね! おばさんには黙っといてあげるから」
「だから違うってば!」
侑李の顔がみるみる赤くなってく。
ホントかわいいなぁ。
「でもそーゆーの書くときは自分の部屋のがいいと思うなぁ」
「……ゆいのばか…違うって言ってるのに…」
「…え、まさか本気にしちゃった?」
「ゆいなんかもう知らない!!」
侑李は怒って出ていった。
冗談だったのに…。
健全な中学生くんには刺激が強すぎたか…?
「侑李ぃ〜! ごめんって。嘘だよ、冗談なんだよ。侑李はそんなの書かないもんね…ねっ?」
侑李の部屋のドアを叩きながら言った。
中から反応はない…。
嫌われちゃったかな。
でも侑李、大野くんの事以外ではそこまで怒りは長続きしないし。
ま、明日になれば大丈夫でしょ。