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□【Daiki】
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外に出ると、もう準備が出来てる水鉄砲を渡された。
ピュッと水を出してみる。


…出方がおもしろい…。


前方に狙いを定めて…ターゲットは『有岡大貴』。


「うわっ!!」

水鉄砲は、大貴の背中に見事に染みをつけた。

「冷ってーな! 反則だぞ!」
「そんなの関係ないもんねー!!」

やっと水をセットし終えた大貴は、不敵な笑みを見せた。

そこからは走り回り転げ回りの水鉄砲大会が始まった。

「うりゃあっ!」
「きゃー! 冷たっ!!」
「狙い、スピード、技術! どれをとってもオレのが勝ってんな!」
「うるさいー!」

あたしが発射した水を、大貴はサッと避けて見せた。
くそー。
こっち見てあっかんべーするな!!


「……」
「…あれ? ゆい?」

家の方に向かって歩き出すと、後ろから大貴が呼んできた。

「なんだよー。なんか怒ったのか? …飽きた?」

声が遠くならないことから、追い掛けてきてることが分かる。

「なぁ、そんな怒っ…」

バッと振り向き、大貴の顔に何発も水を掛けた。

「うわ…ちょ、待っ…」
「参ったか!!」

顔から服からびしょ濡れになった大貴に、今度はあたしがあっかんべーしてやった。





 
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