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□【Ryosuke】
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《ゆいー!!!! ビッグニュースビッグニュース!》
珍しくすごいテンション高くなってる。
どうしたんだろう?
「なになに?」
《なんと……》
《北海道に行けることになりましたー!》
「…えぇっ! なんで…どーしたの!?」
《グルメ番組のリポーターとして北海の幸を食べ尽くそうという企画でですね!
JUMPの中で食いしん坊の俺と伊野尾ちゃんが行くことになったんだ》
「伊野尾ちゃん…? 伊野尾慧くん?」
《そ。伊野尾慧くん》
「えぇー!!! すごーい!」
すごいすごい!
しかも、他にもいろんなジャニーズやら新人アイドルやらがいたんだけど、この二人だけがオーディションに合格したみたい。
なんでも『食に対する情熱が素晴らしい』と。
笑っちゃうね。
《んでさ、一週間居るんだけど、泊まるホテルがゆいん家にまぁまぁ近いんだ。だから遊びに行けるよ!》
ってことで、今日が来る日らしいんだけど…。
うわー。
なんか久しぶりでドキドキしちゃうな!
すると……。
ゲートの向こうに、サングラスを掛けた輝いておられる方達を発見した。
涼介だ…。
涼介だ…!!
「涼介っ!」
「おーゆい! 来てくれたんだ」
「当たり前じゃん! …あ」
涼介の隣を見ると…
「あ、どうも。伊野尾慧です」
「あ、あ、どうも!」
「なんか…山田の彼女? なんですよね?」
「は、いえ、あの、いや、その」
「え、違うの?」
「そうです!!!!」
どうしよう…他のメンバーに会うなんて初めてだから緊張する…!!
伊野尾くんはきょとんとした後、涼介の方を見て一言、「面白い子だね」と言った。
「あ、じゃあこれからちょっと打ち合わせあるから…ごめん、また後で」
「…うん」
そっか。
あくまで『リポーターとして』だもんね。
うん。
仕方ないよ、ね。
分かってるよ。
会いにきてくれるんだから。
それを大人しく待ってればいいんだよね。
…さ、家に帰ろう。