short story

□あの日、あの時、公園で
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「…あ、帰らないと!」
「え、もう?」
「へ?」

ゆいちゃんは俺をキョトンと見つめた。
3秒くらい経ってから自分の言ったことを思い返す。

「…いっ、いやっ! なんでもない!!」

顔から火が出そう、ってのはこのこと言うんだろうな…。

「うち、門限6時なんで…」
「…早いんだね」
「はい…。じゃあ…」

素直に手が振れない。

それは…ただ単に寂しいから、ってだけじゃない。
もし俺がじゃむとあんを失って…そっくりな犬を見たら?
その飼い主と仲良くなったら?

どうして欲しい?
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