short story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□あの日、あの時、公園で
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「じゃむーあんー行くぞー」
玄関で靴を履き終えて、名前を呼ぶと、すぐにリビングから飛び出てくる。
首輪にリードを付けて、外に出る。
「晴れてよかったな!」
俺がそう言うと、2匹もそれに応えるように俺を見上げる。
行き先は近くの公園。
芝生のスペースが広くて、犬と遊ぶにはもってこいの場所。
足を地面でトントンと慣らして、俺と2匹は公園目指して走った。
公園に着いた頃にはもう息があがってたけど、じゃむとあんは遊ぶ気満々だった。
「よっし……しょーがねぇ投げてやるか」
犬相手をいいことに、俺は偉そうに言ってみた。
カバンの中からボールを取り出して投げようとした時、足元に違うボールが転がってきた。
「…ん?」
拾い上げて見ても、やっぱり自分のじゃない。
「すいませーん!」
ボールを眺めてると、転がってきた方向から女の子が走ってきた。
見たところ…俺より1、2歳年下かな。
「ボールすいませんっ」
「ん…あぁ。これ?」
「はいっ! ありがとうございます!」
…第一印象は『カワイイ』だった。
思えばこの時から、一目惚れしてたのかもしれない。