short story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□Fighting
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光くんの言葉はあんまりしっくり来なくて、なんか不完全燃焼だったけどとにかくあたしは走ることにした。
朝早くに30分、学校のグラウンドで1000m、夜帰ってから20分。
めちゃくちゃ辛かったけど、頑張るからには結果を残したい。
大事なのは結果じゃない…。
だけど…結果残せなくちゃ意味ないんだ…!
「はぁ……はぁ…はぁ……」
河原の2本目の橋を越えたところで、あたしは草の上に寝転がった。
体育祭まで…あと3日。
頑張らなきゃ…。みんなに罵倒されたくない。
みんなが1000m走りたがってないことは分かってた。
だからあたしが入れられた。
そこまでクラスに馴染めてないあたしを。
理由は簡単。その日休んでたから。もう決まった、で押し通せば嫌でも受け入れるしかない。
結局のところ、利用されたんだ…あたしは…。
どうせ誰でもいいから入れとけって感じで入れられたんだ。
だからみんなの目に物見せてやりたい。だから頑張るんだ…。
「はぁ……っよし!」
起き上がってまた走り出す。
1000mなんてすぐだ!
体育祭はもう今日…。
大分タイムはよくなったと思う。
校長の挨拶の時にも、あたしの頭の中にはリレーのことしかなかった。
「ゆい、何してんだよ。行くぞ?」
リレーに出るクラスの男子に声を掛けられて、やっと自分も行かなきゃいけないことに気付いた。
「…とにかく渡すときもスピード落とさないように……」
「おまえら絶対転んだりなんてすんなよ!?」
あたしの前で話してるけど…頭に入ってこない…。
ヤバイ…緊張しすぎてお腹痛い…。