long story

□Loved... 8
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そのとき、急にケータイが鳴った。



…ゆいからだ…。


まだ良かったのがメールだったこと。
もし電話だったら気持ちを抑えられなくなってたかもしれない。


『明日ひま?』

明日…?
明日は…何もないな。

『暇だよ。』


『じゃあちょこっと会えないかな…?』





ドキッとした。
や、ゆいと話すときはいつでもドキドキしてんだけど。
それとはまた違って…。


ドキッっていうか『ギクッ』。


はぁ…。

近付かない、ってさっき決めたばっかなのにな。
なのに会いたいとか言われて嬉しくなって…マジ世話ねぇわ。

いいよって送りそうになったけど、必死に指の進行方向をねじ曲げた。


『絶対会わなきゃだめ?』

うわ…。
我ながら…なんか…嫌々オーラむんむん。
だけどこうでもしないと…。
この想いは断ち切れない。

告白しといて…後になって伊野ちゃんにもゆいにも悪いって思うなんて…。
分かってるよ。
自分勝手だ。

でもどうにかしないと想いは募るばっかでさ…。
自分が惨めに思えて仕方なくてさ…。


なんかもうダメになりそうなんだ……。
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