short story

□嘘じゃない
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やばい。















もう2時間待ってるけど…何の連絡もない。


外は雨降ってきてるし…。そのせいであんなに蒸し暑かったのか。
いやいや今はそんなことよりゆいだ。

いつもならケンカしたって30分とか、長くても1時間もすればメールか電話が入ってきてたんだ。
なのに…何かあったのか?



そう考え始めたら頭から離れない。
さすがに心配だ…。

「あー!! くっそ!」

傘を持つことも忘れて、家を飛び出した。
外に出てみると思った以上に凄い雨で、なんか霧が出来てるくらい。








しばらく走り回って捜したけど、姿が全然見えない…。
もしかしてもう家帰ってるとか?
でもゆい、俺とケンカした日って絶対家帰んないんだよな。
大体公園とか………



ハッとした。

「……あそこか…」


また走り出す。
服が水吸って重いけど、靴ん中ぐちょぐちょだけど、全身ずぶ濡れだけど、んなこと知るかよ。
もしゆいに何かあったら俺、どうにかなっちまう。



 
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