short story

□◆それゆけ岡本家◆
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Hello.岡本圭人です!

今日はですね、未だかつて見せたことのない、我が家を見せたいと思います。
本邦初公開ですね。
お父さんもWelcomeなTensionなので今のうちに、ね…。








まず、岡本家の朝はお父さんから始まる。
うちのお父さん、実は朝食当番。
毎朝僕たちのご飯を作ってくれる。
でも最近は作る料理が固定されてきた。

多分今日も……
やっぱり。目玉焼きとベーコン。

「お父さん?」
「んー?」
「これ…いつからご飯これだけになったんだっけ?」
「……」
「お父さん?」
「1年くらい前からじゃないか?」


そうなんです。
うちは1年くらい前から朝ごはんは目玉焼きだけ。
ま、僕は一人牛乳飲んでるけど。

「…おはよー」

あ、僕の妹のゆい。
まだ中学生。

「おはよう」
「え、まぁた目玉焼き!? もーお父さん! 私昨日フレンチトースト作ってって言ったじゃん!」
「だって卵がちょうど人数分あったから使い切ろうかなって。仕方ないじゃないか! グチグチ言うな! お父さんはもう仕事行くぞ」
「いってらっしゃい」

プンプンしてるゆいはとりあえずほっといて、玄関までお父さんの見送りに行く。これは大体僕の仕事。

「うぅ…圭人…お前は優しいな。…口の周りにケチャップ付いてるぞ」
「え、あ、ホントだ」
「じゃあいってきます」
「いってらっしゃい」




 
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