short story

□会いたいのは君なんだ。
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「……げほっ…」

今日は朝から変だった。
起きた時おはようって言おうとしたら、出るのは咳ばっか。
母さん心配してたけど…今日はコンサートの打ち合わせだし…。

ってことで、今ミーティングルームに居る。
隣は薮。少しは安心だな。












「あーっ! 疲れた…」

…やっと10分間休憩…打ち合わせ中もなかなか咳とまんなかった…。
やばいな、こりゃ。
みんな疲れた疲れた言いながらミーティングルームを出る。

「光っ!」

俺も出ようとした時、薮が後ろから走ってきた。

「…ごほ…ど、した?」
「どした、じゃねーよ。こっちのセリフだっつの! …お前、風邪か?」
「さぁ? わかんね」
「お前なぁっ! もう今日帰れよ」
「無理だろ。俺が帰ったら誰がステージ設計説明すんだよ…」
「じゃあ俺が…」
「いいよ。大丈夫だから」

そう言いながらも足はフラフラ。
まあ、座っときゃなんとかなるだろ…。
薮の言葉を無視して、ミーティングルームを出た。

「おい、光!!」

後ろから声が聞こえるけど…振り向くのも面倒だわ。






 
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