short story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□キミのウソ
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《ごめん、今日行けそうにないや…》
侑李に初めて約束を破られました。
1週間前からデート…的なものの約束してたのに。
《なんで? どうしたの?(>_<)》
《叔母さんの家に行くことになって…。ほんとにごめんねm(__)m》
…おかしいんだよねぇ…。
あの侑李が『叔母さんの家に行く』ってくらいで約束を破るかな?
侑李は約束はよっぽどの事がない限り破らない子だし。
なーんか心配だ……ってことで、あたしは決めた。
『勝手に侑李の家に押しかけてしまえ大作戦』。
一回行ったことあるから道はなんとなーく覚えてる。
少し迷いながらも無事知念家に着くことができた。
今更躊躇いながらインターホンを押す。
…が、手応えのなさは明瞭。
「……壊れてるし…」
仕方ないからドアをノックして「知念さーん」と呼んでみた。
返事なし。
叔母さんの家に行くっていうのはホントだったのかな。
だとしたらあたし、かなり間抜けな図になるね。
誰もいない家に向かって呼びかけたりしてんだから笑い者だよ…。
「はぁ…」
ため息ひとつ。
だってね、楽しみにしてたんだよ。
約束した日にあれこれ決めて…一昨日とか昨日とかなんてほとんど寝れなくて…。
そのくらい楽しみにしてたんだ。
けど―――……
「…帰ろ」
そう呟いて後ろを向いた直後、鍵をガチャンと開ける音がした。