long story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□Loved... 14
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「ゆい……」
もう一度大貴の声が聞こえて、ハッとして離れた。
「ご、ごめ…」
「いや…オ、オレは全然…」
大貴の言葉は途中だったけど、その場に居られなくなって走って病室を出た。
後ろからゆいって呼ぶ声が聞こえたけど止まれなかった。
そのままトイレに駆け込む。
鏡の前で息を整えた。
「…はぁ……はぁ…はーーーっ」
鏡に写る自分を見つめる。
そんなに暑い季節でもないのに汗が流れてくる。
唇…。
柔らかかった。当たり前だけど。
まだ心臓のバクバクが治まらない。
キスをした瞬間の大貴の顔…。
すごい驚いてた。
今更、かな…。
もう大貴はあたしのことそーゆー想いで見てくれてはいないのかな。
勢いで行動に出ちゃった。
恥ずかしい…。
このまま帰ろうにも荷物置いてきちゃったし。
てゆーかこのままってあまりに大貴に失礼すぎだよね。
…戻らなきゃ。
しっかり汗を拭いて、呼吸を整えて、トイレを出た。