short story

□SEVENSH
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俺はその時かなり荒れてた。

酒に任せた暴力。
親父が作った借金。

親の離婚。


唯一の救いだった妹も母さんにに引き取られて、家には親父と俺だけになった。


あんな奴のいる家、帰りたくねぇ。





もう、どうでも良くなったんだ。
何もかも。



…ただ一つだけ。

俺の妹、ゆい。
あいつにだけは幸せになってほしい。


当時4歳だったゆいは何も分からないまま連れていかれた。
泣きながら俺を呼ぶ声がまだ離れない。


あれから12年。
ゆいは俺のことなんてすっかり忘れてんだろ。


その方がいい。
こんなのとは関わらないほうがいいんだ。








そんなことを考えてる時期に、俺はある経緯からセブンスっていう派閥というか…チームに入った。

別に入りたくて入ったわけじゃない。
俺なりの理由や感情があって…。
気づいたらチームの一員になってた。

 
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