long story
□SEVENSH STORY 1
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数週間経った。
俺はまたあの場所に居た。
あんなチビに一発でやられたっていうその悔しさが、俺を動かしてた。
あれからまた何人もブッ倒してきた。
だけどなんか違う。
俺は強い。
そう思えるのは倒した瞬間だけだ。
それなのに、何か足りない。
倒すだけじゃ満たされない。
――あいつと戦りたい。
不意に風が吹いた。
その風に呼ばれたかのように、そいつは姿を現した。
もう3人引き連れて。
「…おいチビ!」
俺はこの間のチビ以外目に入ってなかった。
声に反応して、こっちを見る。
「あんたまた来たの?」
呆れながらもニヤリと笑っていた。
向こうも嫌ではないみたいだ。
最初に会った時になんで分からなかったのか……。
こうして真っ向から対峙してると、嫌でも体中で感じる。
あのチビはこれまでにないような威圧感を醸し出してた。