short story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□いじわる
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「ゆいってすごいよねぇ」
ある日いつも通り登校してる時、友達に言われた。
「はぁ?」
「あの薮くんと話す女子なんてゆいくらいだよ」
「いや、別に話してはいないよ…?」
「あのね、1年の時薮くんと同じクラスだった子が告白したらしいんだけど…」
初耳だった。
まずそんな物好きいたんだ。
いや、あたしもだけど。
「あっさりフラれたんだって。かなり可愛い子なんだよ」
「へー」
「しかもね、フラれた言葉が、
『あんたと付き合ってどうなるんだ』
だってさ!」
――意外とあたしと似た考え方なのかも。
隣で友達が信じられないよね、って呟いてる。
よく分かってない相手に告白されてもどうしようもないし。
ホント、付き合ってどうなるの?って話なんだよね。
なんだ、ちょっと見方変わったかも。
その子には可哀相だけど。
だけど変わったのはほんの一瞬で、授業が始まればまたイタズラしてくる憎い奴に早変わり。
憎いけど好きな奴。
どうしようもないな、あたし…。