long story![](http://id17.fm-p.jp/data/104/yuinovel/pri/91.gif)
□SEVENSH STORY 2
5ページ/10ページ
ダッシュと話しながら辺りを見回す。
あの無愛想な奴がいない。
すぐ近くのカウンターの上にはジュネス。
俺の隣のソファにはダッシュ。
知念は奥の部屋にいるらしい。
「…なぁ!好きなもの!何?」
横ではまだギャーギャー言ってる。
人懐っこすぎるのも考え物だな。
「もう一人チビがいんだろ?」
「チビ?」
「なんかすげぇ冷めた目してる奴」
そうだ。
俺がダッシュと闘ってるときも、知念が俺に手を差し出したときも、どこか冷めた目をしてた。
「ツキのことかな、多分」
「ツキ?」
「もう2年くらい一緒にいるけど、掴めない奴なんだよなぁ」
独り言のように言ってきた。
「どこに居る?」
「さぁ?いつも気付くと居ないんだ」
なんでも聞けって言ったじゃねぇか。
悪態をついて睨みつける。
それでもダッシュは暢気に笑ってた。
「あ、でも夜中になると屋上に座ってるよ」
屋上…。
ダッシュの目線の先には暗めの階段があった。