執事が7匹。
□序章
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――東京都某所。
少し歩けば交通量の多い大通りがある、とあるひっそりとした裏通り。
ここには知る人ぞ知る執事喫茶があった。
異国情緒を醸す、欧風な造り。
『迷宮珈琲館』
ネットページを持たず、取材の件は一切お断り。
勿論、開店当初はある程度のチラシ撒きなどの宣伝はしたが、それ以後はネット以外のクチコミで客を確保している。
だからたまーに赤字の危機に直面したりするが、なんとか乗り越えてきたという。
店の入り口をツタが覆い、更に雰囲気がでるその店。
「お帰りなさいませ。お嬢様」
マスター率いる執事従
業員7人とパティシエ2人で経営しているその店には――
知られざる秘密があったのだった……。
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