―放課後 化学準備室前― すうっと大きく息を吸い、意を決してドアを叩く。 「失礼します」 カガリはもう二度と来たくないと思っていたその部屋に足を踏み入れた。 <カガリ、明日学校行ったらアスランに謝らないとダメだよ?> キラにそう言われてしまっていたのだ。 確かに、今思えばあまりにも酷い態度だったと思うから… Immoralities…?? vol.3 -self consciousness- 「今日はどうしたんだ?」 アスランはパソコンのキーを打つ手を止め、椅子をくるりと反転させる。 昨日の事について何事もなかったかのようだ。 「…えっと……」 目的は一つなのだが、言い辛くて言葉が続かない。 俯いてもじもじとしてしまうカガリ。 「昨日は帰ってから怒られて泣いたのか?」 アスランはそんな様子のカガリに、先に口を開いた。 「えっ…、泣いてない…けど…」 「そうか、なら瞳が赤いのは気のせいだな」 「昨日は…あまり眠れなくて…」 その理由がアスランの事だとは言わない。 突然の事に驚いただけなんだから… |