そんなカガリの態度に、キラはアスランに謝罪すると、どんどん2人にしか判らないような会話を進ませてゆく。 そんなキラの様子をカガリは淋しそうに眺めていた。 キラは、なんでこんな奴と友達…ましてや親友なんだろう… カガリはコーヒーカップを持ったまま、じっと観察するように見つめてしまう。 そんな視線に気が付いたアスランがキラとの話を語り出す。 中学校から大学まで一緒でとても仲が良かった事。 出来ない課題は最後になって泣き付いてきて、正直困っていた事。 大学卒業後、キラは大学院に、アスランは教職の道へ進んだという事。 けれど、今のカガリの耳には残らない。 ───自分が一番近いと思っていた場所がそうでなく、そこには自分が苦手だと思う相手がいた、という感覚に苛まれていた。 「アスランは出来ない事なんてなかったもんね」 「そんな事ないさ、見せないだけだよ」 ブラックのコーヒーを啜りながら笑うアスラン。 キラはカガリと同様に砂糖とミルクがたっぷり入ったコーヒーカップを持ちながら学生時代の話をアスランと楽しそうにしている。 「私…、出かける用事あったんだ…、行ってくる」 「え…? カガリ、今日は出掛けないって…」 明らかに棒読みのカガリは残っていたコーヒーを飲み干すと、立ち上がり家を飛び出してしまう。 凄く居心地が悪くて… キラの事は好きなのに… アイツと仲良くしているのは、嫌だ。 |