「では。 明日からの休暇にお礼申し上げます」 「は…?」 いきなりそんな他人行儀なその言葉にカガリは素早く反応が出来なかった。 「ちょっと待てよ、お前っ…何なんだよ?今のっ 」 「何、と言われましても…」 護衛として、外で聞く声のトーンにカガリは息を呑む。 いつも───2人きりの時とは…まるで違う。 「……っ!このバカッ」 そんなアスランの態度の変わりように理解が出来ず、思わず手を振り上げてしまっていた。 「―――ッ、カガリ?」 けれど、その手を軽々と受け止められ、 「…困らせないでくれ」 そう溜息混じりに答えてくる。 相手の真意を理解する間もなく、諦めたような面持ちの彼を見てしまったカガリは、何故かそれが悔しくて、涙が溢れてくる。 |