そんなカガリの様子に気が付いたらしいアスランは、視線を逸らして、ポツリと一言。 「…ごめん」 何の為の謝罪なのか、その言葉の意味すらカガリには理解できなかった。 「何だよ、それはっ…」 言い切らないうちに、その腕に引き寄せられそうになり、本気で抵抗する。 「離せ、このバカッ…!! そんな事で誤魔化されるかっ」 自分自身でよく判らない感情がカガリを支配し、躯が震えてくる。 「カガリ」 ―――優しく、囁くようないつもの声。 それなのに、───今は苦しい。 「何なんだよ! お前っ…優しくしたり、いきなり知らない奴みたいになったりして……ッ」 抵抗も虚しく、その強い腕にとうとう包まれてしまった時、最後は声が擦れていた。 「私は、…お前が、わからない……」 零れ落ちる、涙。 |