「カガリ、カガリ?」 キラが心配そうな面持ちで目の前のドアをノックする。 玄関に脱ぎ散らかした靴があったから、カガリが部屋にいるのは間違いない。 普段、鍵など掛けないカガリが閉じ籠もって出て来ない為、心配になっていた。 Immoralities…?? vol.4 -Shake me cause your everything- 「とにかく、出ておいで、…ね?」 啜り泣く声が、切なく響いて。 カガリは一人になりたいのかもしれないけれど、キラはどうしても放ってはおけなかった。 「カガ…」 言いかけて、カチャリと鍵が開く音がする。 そっとドアを開くと、そこは既に日が落ちているのに明かりも点けず、真っ暗な部屋。 カガリは開いたドアの前で俯いていた。 「ドア、開けてくれてありがとう。…カガリ」 キラの言葉に、俯いたまま小さく頷く。 「…キラぁっ…、っく…」 制服のスカートを堪えるようにギュッと握り締めると、重力に従ってポタポタと雫が床へと零れ落ちる。 キラは小さく震えるその躯を包み込むように抱き締める。 「ぅ…わぁぁっ…」 ゆっくりと背中を擦ると、カガリは縋り付き、声を上げて泣き始めた。 |