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□詩のようなもの
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『ストラップ』


「バザーで売ろうと思ったんだけど、売れなくって」

そう言ってあの人が差し出したのは
優しい花色のストラップだった

少し照れ臭そうに笑って
優しい、繊細な指が作り上げた作品を
そっと私の掌に乗せた

あの人の作った小さな芸術品は
今は私の携帯に揺れている

見つめる度に思い出す
遠くにいるあの人を
見つめる度に、想うのだ

優しくて
優しくて
優しいあの人が

私は

大好きで
大好きで
大好きで

世界中の人に自慢したい位、大好きで



ストラップひとつで
見つめるだけで
あの人を想うだけで
こんなにも幸せに思う私を
あの人はきっと知らないだろう




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