コナン長編

□車線変更Act.3 自壊―ジカイ―
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「オレのライバルや。おばちゃんもよぉ覚えといてや〜」


ニコニコ説明する平次


「ライバル?」

「せや!オレが西、コイツは東の名探偵や」




その台詞を聞きながら和葉は客間へ入り、
カップを一客ずつ前に置いていく





違うやん……、
そんだけやないやろアンタ等



ウチは知ってるんやで



……アンタ等が体の、



がくん、と倒れかかった和葉の体を一番近くにいた新一が支えようと慌てて立ち上がった

なんとか踏ん張って倒れずには済んだが膝を床に付いてしまう


「和葉!?」

「和葉っ!どないしてんっ!」

「……ただの‥貧血や…」

「和葉、ホンマに大丈夫なん?横になった方がエエんやないの?」


オロオロする母親を見かねた平次が


「オレが部屋まで連れてったる」

「え、ええよ!大した事無いよってに」


真っ青な顔では何の説得力も無い


「遠慮すんな。おばちゃん、悪いけど暫く工藤の相手したってや」


有無を言わさず和葉をお姫様抱っこして廊下へ出ようとする


「ち、ちょっと平次っ」

「黙っとれ!」

「、…………」


ふと新一と合った視線を外してそのまま運ばれていく


「後で病院連れて行った方がええやろか‥」

「…失礼ですが、彼女いつもああなんですか?」

「いいえ、昨日から何や様子がおかしいんよ、晩ご飯も食べんと部屋に閉じこもってしもて…
…。堪忍な、心配かけさせてしもて……。あ、どうぞ温かいうちに紅茶飲んで下さい」

「お構いなく、俺達直ぐにお暇しますから」
 
   
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