コナン長編

□車線変更Act.3 自壊―ジカイ―
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翌日.......


「♪チャラララランラ‥チャララララ、ピッ。」

「……もしもし‥」

『あ、和葉?あたし、由宇子。』


高梨由宇子は小学生の頃からの今まで何でも相談してきた大親友だ


『明日提出のレポートもうやった?一個解らんとこ有るから暇やったらランチせぇへん?勿論奢るよ〜。』

「うん……」

『…元気無いね?平次くんのことでも考えとったん?』

「ちゃうよ、考えてへん」

『エエって、エエって。和葉が悩んでる時は平次くんの事ばっかりや。
そういえば会えたん?コッチ帰るって言ってたんやろ?変わってなかった?その話も聞きたいわ…どこに遊びに行ったん?』

「行ってへん…」

『まったまたぁ〜、私に嘘吐いてどうすんの。和葉楽しみにしとったやん、今更照れんでも…』

行ってない、て言うてるやん!


思わず大声を出した自分の口に手をやり、目を丸くしているだろう親友の顔が浮かんで


「ごめん、切るわ」

と携帯を切った







和葉は自分をコントロール出来なくなっていた


当たり前と言えば当たり前だ

物心ついた時からいつも一緒で、真っ直ぐで嘘の無い少年を好きにならずにいられる筈もない

その彼が体の関係を持っているのが同性だと知ったのだ


自分の恋人の変わった“性癖”を知って何の躊躇いも戸惑いもなくそれまで通りでいられる人が世の中にどれだけいるだろうか?




つい2年前まで平次の手を引っ張って登校する事、
バイクの後ろでしがみつくのが日常で嬉しくて仕方なかったのに………



〈平次に裏切られた〉
というならまだいい

本人を恨む事が出来る

だが一方的な片思いで知った《現実》は二十歳の彼女にはただの苦痛しか与えなかった
 
 
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