コナン長編
□車線変更
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車線変更
“最初は多分
好奇心だった”
高校卒業まで
あと3ヶ月..........
黒の組織との命懸けの闘いに勝利し
APTX4869の解毒薬を手に入れる事が出来た俺と
灰原哀こと宮野志保は
それを飲んだ直後
意識を無くして警察病院に収容されていた
「新一!新一っっ!!」
自分を呼ぶ懐かしい声がしてゆっくりと瞳を開けると
「〜〜〜し‥新いちぃぃーーーーーーーっっ!!うわぁ〜〜〜ん」
抱き付いてワンワン泣いている蘭をボンヤリした頭で
見つめていたら博士から事情を知らされた目暮警部が
『例の薬を工藤くん達以外に使用した痕跡が無いので
宮野志保も工藤新一も
たまたま現場に居合わせ、爆発に巻き込まれただけで一切無関係』
…という事で信用の置ける上層部と結論付けたと説明を受けた
そうする事がこの国をこれ以上得体の知れない恐怖に陥れずに済むと判断したのだ
【江戸川コナン】は両親と共に急遽渡米
【工藤新一】は長期間に及んでいた探偵活動から帰宅
【灰原哀】も県外に転校
【宮野志保】は目暮警部のツテで警察病院の研究室に就職が決まり
寮生活の為、
退院後に博士の家を出る段取りとなった
俺も灰原も
本来の姿に戻れた事は勿論嬉しかったが
これからの不安も同時に感じていた......