コナン長編
□車線変更Act.4 起因―キイン―
2ページ/22ページ
車線変更Act.4
起因―キイン―
大学2年の11月下旬.....
「工藤くん!」
午後の講義も終わり
1人校外へ向かって歩いていた新一は2人の女に呼び止められる
記憶力のいい新一は数多い同じゼミの子だと直ぐに気付いた
「工藤くん、良かったら‥携番教えてくれないかな?」
少し緊張した面持ちで聞いてきた
「…携帯は事件用だから」
「ぁ…そうなんだ…。じゃあパソコンのホームアドレスは?」
「ゴメン。
事件有ったら忙しくて開けない事多くてさ、そうなったら君に悪いし」
「そ、そっか……ゴメンナサイ。」
「じゃあ」
口元だけ微笑んで去っていくが
数メートル先で教授に声を掛けられ会話を始めた新一を切なそうに見つめる
「工藤くん、例の話‥考えてくれたかね?」
「はい、せっかくですが……」
「うっわ〜、噂通りガード堅いね〜」
と感嘆の声を上げる付き添いの子の後ろから更に別の女性陣が近寄ってくる
「工藤くんマジで連絡先教えないんだよね−」
「ゼミの女子には勿論、学校内の男子にも一部しか教えてないってさー徹底してるわ」
幾度となく連絡先を突き止めようと女子がチャレンジしたが
失敗談しか耳にした事は無い
「顔は確かにイイけどさ。それにしても、あんな無愛想な男のどこがいいの?」
「あの冷たいトコロ」
「あ〜、アイツ“ドS”って感じだもんね〜」
「顔も頭もいいし、高校生の頃からテレビ出てたよね難事件を解いた高校生探偵とかって。…あれでもう少し弾けてるといいのにね−」
「彼女いないって本当なの?」
「本当みたいよ?幼馴染みは居るらしいけど」
「それにしちゃあ女慣れしてるのよね〜?」
全員がウンウンと頷く
「でもさぁ〜」と1人が切り出す
「彼女いても構わな過ぎて直ぐに別れるタイプよね。」
「あー!そんな感じ!!ヤキモチも束縛もしないで振られちゃうパターン?」
「あははは!それ、それ−ーっ!!」
「あれで実は
“恋愛”経験無いとか!」
「ありえな〜い!」
「アハハハ……」