小説

□パパラッチ商店
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ある日、戸田は高速道路を自転車で走っていた。
「やべ、あと8分で京都までいかないと殺される。」戸田はヤクザのしたっぱだった。
戸田はヤクザのグループ、パパラッチ商店に入っていた。そこでは薬物の売買、人件費削減(殺し)、ピザ屋の配達、ホームヘルパーなどをしている。戸田はその心意気に惚れパパラッチ商店に入ったのである。
そして戸田は結局3分遅れで、京都で行われている集会に間に合った。
「おい、クソトマト、何遅れてんだよ。」
戸田の先輩の池戸が言う。「すいません、道を間違えてしまって、京都いくつもりがニュージーランド行ってしまいまして。」
その言葉聞いた池戸は、戸田の眉毛を一本抜いてやった。
「いたいっす、池戸さん」「あぁ、三本抜かれてーか」
「は、はい」
戸田はドMだった。
「キャッホーイ」

戸田と池戸は集会の席に座った。
今日の集会の内容は、最近ピザの宅配が遅いということで苦情が来ていると言う事だった。
「今度また同じ苦情が来たらお前ら全員庭掃き当番二週間プラスするぞ。」
大きく怒鳴ったのは、パパラッチ商店のボス、ペス上乃助だった。
「おっかねー、庭掃き二週間とかやってらんねーよ。」
したっぱたちが言う。
「黙れ、てめえら」
大きく怒鳴ったのは幹部の盛森助だった。
「す、す、すいません森さん、俺たちが間違ってました。」
「わかればよし」
森助がうなずく
「馬鹿だあいつ」したっぱ笑いながら言った。
「さて、これにて集会は終了、解散。」
その言葉と同時にみんなが席をたった。
「池戸さん、今日のピザの宅配はどこですか?」
「確か、法隆寺と清水寺だったな。」
「じゃあ、いきましょか」そう言うと戸田はバイクにまたがり、池戸を後ろに乗せて走りさった。
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