反逆連載2(r2編)凍結

□エデン〜僕等の理想郷〜
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―――2019・2・蓬莱島

この時期、ルルーシュとサラは多忙であった。紆余曲折はあったものの、中華連邦の天子とブリタニアの第一皇子の婚姻を寸前で阻止、ハイエナのような売国奴に等しい大宦官の連中も片付け、中華連邦と共同歩調をとる確約を結ぶ事に成功した。だかまだまだ片付ける問題は山済みにあった。旧大宦官派勢力の残存が各地にいる。それらの平定にも追われ、更に国力の落ちこみ様も悲惨なものだった。




サラはルルーシュの代理、しいてはゼロのだが騎士団の代表として今回の会談を任された。ルルーシュは他にやることがあるとのこと。


「無論、君達に対しては恩義がある。」


中華連邦の補相リー・シンクーは静かに述べた。

「今現在も、我々の反乱分子鎮圧に協力してもらっているし、先の天子様の一件では、君達の助力がなければ、私一人で天子様をお守りすることはかなわなかった。この先、君達が例のエリア11――日本の解放、独立に向けた作戦を行うというのであれば、可能な限り、我々もそれを支援したいとは考えているのだが………」


それは分かっている。確かに中華連邦の助力は今すぐ欲しいところだか、それが出来る情勢でない事位。だからこれに対して約定違反などと責めるつもりはなかった。


「分かっています。貴方はあくまで中華連邦の方です。最優先すべき議題は天子様の守護と大宦官一派の圧政によって疲弊した人民の救済です。それを妨げてまで我々に助力しろという事など、ゼロは是としません。それよりもです、もう少し未来に目を向けてはみません?」


ピクリと##NAME1#の言葉に反応を示すシンクー。

「合衆国連合です」


「合衆国連合だと?」


シンクーは眉をひそめながら#サラを見た。

「えぇ。つまり、貴方方中華連邦と我々黒の騎士団だけではなく、他のブリタニアに脅威を覚えている国々も取り込み、対ブリタニアの枢軸を築く。」


「一の槍で貫けないのであれば、二の槍、三の槍と用意してやるばよい、ということか」


「その通りです。リー・シンクー」


サラは不適に笑った。今世界はブリタニア色に染まりつつある。対抗勢力であった、中華連邦、EUの同盟は聡明と名高い策士家の第ニ皇子の画策により分断され、EUの命運はつきかけている。中華連邦の天子の婚姻は阻止したが、ブリタニアに抵抗する力ない。ならば残された最善策は一つ。ブリタニアに支配されていない国々、さらにはブリタニアの植民地の各エリアの抵抗勢力も加え、言わば反ブリタニア同盟を作り上げるしかないというのがルルーシュの考え。今回の中華連邦の一件もこの計画に対しての足掛かりだった。


「確かにその理屈は分からないでもないが」
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