魔法連載

□闇と金の蛇
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タイトル『闇と金の蛇』










久しぶりに出会った仲間






それにしても、これはいったい






〜闇と金の蛇〜





暇つぶしにノクターン横丁に来た。

それはいい。だけど・・・






「おい、いい女だなお前」





こんな出来事は要らないと思う。

夏休暇にはいってから二週間、特に

することもなく暇を持余していたの

で気晴らしにノクターン横丁にあし

を運んでみた。

だが、それといったものもなかった

のでマルフォイ家に戻ろうとした帰

り道。





「なんで、浮浪者に捉るかな・・・」





「なんだって?」





この場をどうのりきるか素早く頭を

回転させるが何も案など浮かばない。

浮かぶのは後悔の念だけだ。

今日に限ってバジは出かけている。

そして、杖は持っていない・・・

仮に持っていたとしても未成年条例

というもので使えない。いちよう、

未成年ということで・・・





「さて、どうしたものかしら・・・」





「てめえ、俺をなめてんのか?今の状況

がわかってんのかよ」





見た目は冷静にみえるかもしれないが

これでも焦っているつもりだ。

でも、まあ満更嘘でもないかもしれない

現に落ち着いている方だし・・・。





男はそんな私に腫れを切らしたのか、

いきなり左腕掴んだ。

腕に激痛が走る。その痛みに思わず

顔を顰める。





「ふん、いい気に成りやがって。だが

気の強い女は嫌いじゃないぜ」





ニヤリと下品な笑みを浮かべる浮浪者。

この行動にさすがに内心少し焦り始めた。

このままでは、この下衆野郎にめちゃくちゃ

にされてしまう。





それだけはごめんだ・・・





私に残された方法は一つ。あまり、やりたくない

んだけど・・・





「うん?なんだ、もう抵抗しないのか。

まあ、それが賢明ってもんよ。」




法律に違反するがこの場合正当防衛だ。

杖がなくとも簡単な魔法なら使える。

呪文を唱えようとしたが其のとき。





「な、なんだ!」




「え?!」





突然、私の左腕から光が。それと同時に

腕に物凄い激痛が走る。男が左腕を解放

する。私はすぐに袖を捲り、左腕を確認

した。光のでどころはどうやら闇の印か

らのようだ。

そして・・・





「汚い手で、我が主触れるなど、なんと

愚かな・・・」





若い男の声が耳を過ぎる。声の聞こえた方

に視線を向けると青年の姿が。

先程までは誰も居なかった筈。なのに、これ

はいったい・・・。





「な、何者だ!」





「貴様のような下等生物に名のるような

名など持ち合わせていない。」





ギロリと鋭い視線が男を捉える。男は

びくっと震えるとその場から走り去った。

青年は男が立ち去ったのを確認すると

私のほうに近寄り、微笑を浮かべ地に

膝をついた。

青年の行動に私は首を傾げた。





「あのう、これはいったい・・・」





「お久しぶりでございます、サラ様。」




ローブに口付けを交わす青年。青年の

言葉に目を見開いた




「貴方は・・・」




このような青年の知り合いなどいただろうか?





「お忘れですか、サラ様。プルートでございます

貴方様の忠実なるバジリスクのプルートでございます」





プルート・・・?




そのキワードともとれる一言に私はハッとする

プルートといえば、私の中で一人しかいない





「貴方、本当にプルートなの・・・?」





青年はコクリと頷くと、何やら呪文の

ようなものを唱え姿をかえた。

青年だったものから漆黒の蛇に・・・





『サラ様、お会いできて嬉しゅうございます』




漆黒の蛇の姿に私は確信した。私の目の前

にいるのは間違いなく・・・





『プルート・・・』





転生前の私に仕えていた使い魔ということに








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