妄想小説T*
□●クリスタル●
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●クリスタル●
私を生かすのは、たくさんの薬と機械。
薬は苦く、甘ったるい香りで鼻腔を離れない。
機械は冷たく、寝そべる身体はいつだって寒い。
私は、とても汚いの。
他のみんなと違うから。
あったかくなんて、ないから。
「・・・・・・・ラクス、・・・?」
「・・・・・・・・・・っ。」
「ラクス・・・・どうしたの・・・・・?」
海沿いの堤防、それぞれのスカートのすそをはためかせて座る少女が二人。
そのうち、桜色の紙の少女の肩が震えたのに、タンポポ色の紙の少女は首を傾げた。