妄想小説T*
□●ジェントル●
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●ジェントル●
パーフェクト。
敢えて、言葉を簡潔にするのなら彼女にはこれがぴったりで。
流れる髪の色も、ドレスを身に纏った時のラインも。
まるで、偉大な画家の描いた遺作のような。
まるで、調度品や愛玩人形のような。
手にするには少し、躊躇ってしまうような。
「・・・・・・・・・・ラクス、?」
「キラ。そろそろ、帰りましょうか?」
「うん。」
追いやられるようにテラスにいた僕のそばに、きらびやかなドレスを纏ったラクスが近づく。さららと、髪飾りが音を立ててゆれた。