妄想小説V*
□●LSS〜A編〜●
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LOVE SO SWEET!
●LSS〜A編〜●
「あーあ・・・まだ話し合いが続くんだ・・・。」
すっかりレジに戻った店員の少年は、3人の輪を見据えていた。相変わらず三つ巴それぞれに思いは強いようではあるけれど・・・。
「あれ?」
不意に、緑色の瞳の少年がケージの傍にあったペット用のベッドやケージ、餌やシャンプーなどの用品を一式腕に抱えた。真面目そうで、落ち着いた態度の少年はそれをそのままレジへと降ろすと、一言だけ言った。
「動物に詳しくないけれど・・・あの子を、俺に下さい。」
その一言は、不器用だけども少年の心をそのままに移したかのような響きだった。道具さえ揃えたら、動物を返る資格を持つわけではないけれど。欲しいと思うだけでない一歩を踏み出そうとしている態度が、一番に大切だと店員の少年は、頷いた。