◆唄◆
□Ｙｏｕ？
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人と違う事がしたいと。
自分は特別でありたいと。
そう願う一人の少女がいた。
ごく普通の少女であり、
時々目立つけど 本当に時々で。
それ以外は
友達と他愛もないおしゃべりをして笑っている。
そんな、本当に平凡な少女。
勉強は人並み。
スポーツも人並み。
得意分野の美術は、並みのちょっと上。
平凡な少女だった。
それでも願うのだ。
特別でありたいと。
誰もが思うそれを、同じように思う少女は
やはり平凡だった。
今日が終わり、明日になって、
また明日もそのうち終わる。
いろいろあったが、特別な事は何もない。
漫画とかドラマの主人公みたいに、
毎日が波乱万丈で疲れるけど、満たされてる。
なんて、幸せな事は在り得なかった。
だから、アクシデントを望んでしまう。
緊急事態を望んでしまう。
突飛な事を考え、巡らし。
結局実行する勇気もなく、そのまま１日を過ごす。
平凡な、少女だった。
平凡が嫌なら何か行動を起こせと。
そう思われるだろうから口にしない。
だって、行動を起こせるほど勇気も度胸もない。
だから、今日も少女は
平凡なまま、なのだ。