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□愛しかいらない
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シャワーを浴びて出てくると、刹那はこっちに背を向けてベッドのうえで寝転がっていた。
俺はそろそろと近づく。
明日はたぶん手の込んだ料理を作る気力が湧かないくらい、俺自身が食われることになる。
だから、刹那の誕生日前日の今日はごちそうとケーキでテーブルをいっぱいにした。
風呂だって一緒に入りたかったけど、そんなことしたら俺がのぼせてせっかくの誕生日をちゃんと祝えないかもしれないから。
・・・刹那と一緒に入って、やらしーことに発展しなかったことがねぇし。
「せーつな」
そっと後ろから覆い被さって、鼻先をうなじに埋めた。
そのまま擦り寄せて、刹那の首筋を甘噛みする。
バイトをさせてくれなかったから、何もプレゼントは買えなかったけど。
それよりもこうやって俺が年甲斐もなく甘えてみせるほうが、刹那は喜んでくれるってようやく分かった。
「・・・待ちくたびれた」
ぐるっと身体を反転させた刹那に抱きしめられた。
舌を絡め取られて強く吸われると、身体が気持ちよさに震える。
「ん……っ、ぁ」
どちらのものかも分からない唾液を飲み込んで。髪の毛を優しくかき回されて。
下半身がどろどろに溶けていく。
口蓋の奥、柔らかいところを舌でなぞられて背中が反った。
「あ…、ひぁ……んっ!」
腰まわりに巻いたままだったバスタオルが汚れたのがわかる。
・・・キスだけでイくとか保つかな、とちょっと心配になってくる。
耳元で低く刹那が笑って、また身体に熱が広がった。
「やぁ…っ、ぁん」
みっともなく脚を大きく開いて、俺はベッドのうえで喘いでいた。
脚の間には刹那がいて、俺のをねっとりとしゃぶっている。
恥ずかしいのに視線をそらせないし、刹那も苦しい体勢のまま俺をじっと見つめてる。
「お願っ…、後ろも……あ、ぁあっ!」
後孔に指を突き入れられて、思わず腰が跳ねた。
刹那の指はすぐに俺に馴染む。
でも、欲しいのはこれじゃない。
「・・・何が欲しいんだ?」
意地悪な笑みを浮かべて刹那が指を抜き、その指をぺろりと舐めた。
そんなことされたら、俺はたまんなくなる。
刹那しか見えない。
刹那しかいらない。
「せつなの……っ、いれて」
脚を刹那の腰に絡めて、はしたなくねだった。
羞恥心なんか、邪魔だ。
刹那と抱き合うのに邪魔なものは、俺にはいらない。
「はぁ……あ、ふ……、っ!」
じわじわと侵入してくる熱が嬉しくて、でもひとりで先にイくのが嫌でなんとか耐える。
奥まで、刹那を感じる。
「熱いな」
刹那が顔中にキスを落としながら、胸の飾りを弄くる。
すると、刹那をくわえる部分もそれに反応してひくひくと収縮した。
「……あっ、もぉ……だめ……っ」
「っ、」
前立腺を責め立てられて、涙がぼろぼろとこぼれる。
気持ちよすぎて、涙が止まらない。
「ひっ…、あぁっ!」
身体をびくびく震わせて熱を吐き出すと、じわりと奥に刹那の熱を感じた。
そして、意識が飛ぶ前にこれだけは言わないと、と思って俺は口を開く。
誕生日、おめでと。
・・・これから毎年、一番に祝わせてくれよ。
20090415
めちゃくちゃ遅くなりましたが、せっちゃんハピバ!
そのかわり・・・、わたしにしてはエロス頑張ったほうです。。。
結婚?もしたし、兄貴もせっちゃんに甘えられるようになってます☆