07/19の日記

22:13
グラスホッパー
---------------
グラスホッパー

これはツリ目が尊敬する作家の一人

伊坂幸太郎の書き下ろし小説だ


数ある伊坂小説の中でもあたしはコレが最も好きだ

あたしが初めて出会った伊坂作品がこのグラスホッパーだからということもあるだろうが

それを抜きにして

最も共感してしまう作品がコレだからだ

ツリ目が最も気に入っている登場人物は

蝉という若い男だ

天才のナイフ使いの殺し屋である彼だが

彼は彼なりに生についての考えを持っている

他の殺し屋が、女子供を殺す仕事をしたがらないという事を知ったときに
蝉はそのあまりの不可解さに首を捻る

「何で子供を殺せねぇんだよ?
子供だって、いつかは大人になるんだぜ?何歳なら、殺していいんだ?
犬とか猫を殺すのを嫌がるのならまだ分かるけどよ、人なんて年齢とか性別に関係なく、人だ」

一理ある

別に、一家皆殺しを自分の得意分野だと喜ぶような蝉を庇護するわけじゃないが

これって言い換えれば

年齢とか性別に関係なく人の命は等しいって事だ

だから子供だからって人を殺して軽い罪で終わるのは疑問だ


そんな蝉が銃で撃たれて死ぬ寸前に

幽霊となって現れた上司、岩西との会話

「知ってると思うけどよ

「何だよ」

「おまえ、死ぬだろうな

「知ってるっつうの」


虚しさを通り越して

寧ろ清々しいと思う

「言い残す事とか、ねぇのかよ」

「ねぇよ」

「でもよ」

「でも、何だよ」

「おまえなかなか強かったぜ。俺の自慢になる」



「勝手に、自慢するなよ」



☆コメント☆
[もささん] 07-20 13:57 削除
かっけ‐‐

[ツリ目] 07-20 17:58 削除
でしょ
大好き蝉

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ