氷帝夢

□負けず嫌い
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生意気で無愛想で憎たらしいけど、

好きなのよね。





今日も並んで帰る。
私の隣にはいつも日吉がいる。
所謂幼なじみって奴で、またも王道のように私は日吉に恋してる。
放課後部活に励んでいる日吉と私。
私は文化部で日吉は運動部。
私は三年で日吉は二年。


なのに何故だか帰りが重なってほとんど毎日日吉に送って貰ってる気がする。
嬉しいけど今隣に歩いている日吉はどう思っているのだろうか。

前に一度私が帰りに校門近くであの跡部と話してた事があった。
その時に日吉は私の腕を引いて帰った覚えがある。
あれはなんだったのだろう。
私に都合よく考えて嫉妬だと思ってしまうのは流石に自意識過剰過ぎるか。

そう思いながら隣を歩く日吉の顔を見る。
無表情な横顔、相変わらず女の私より綺麗な肌してムカついた。

少し、遊んで見ようかと私の悪戯心が騒ぎだした。


日吉に近づいてみる。
反応は無し。


手を…握って見ようか…。

一体どんな反応をするだろう?
流石に無反応はないだろう。

驚く?
怒る?
冷たい視線を向けられ…これはよくあったか。

恐る恐る手を延ばす。

後少し…、


掴んだ。






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