氷帝夢

□グラスの音
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突然父さんに言われて跡部っていう人の息子さんに会う事になった。

私にはそんな風に言ったけど相手先は大手の会社員で私をだしにして地位を高めようとしてる。


「父さん嫌よ!会いたくない!」

「静かにしなさい、会うだけだ」

嘘、政略結婚みたいな事を考えてるんでしょ?


…父さんなんか嫌い。



「跡部さんがお前の写真を見て是非会ってみたいと言ってるんだ。会って親交を深めるだけだ。」


父さんの会社だってそんなに小さくないし必要ないじゃない。
まだ私は高校生二年、恋愛に憧れだってある。


「大丈夫、跡部さんの息子さんは素敵な方だと聞いてる。友達になれば良い。」

素敵な人って大人から見てでしょう?
私の意思なんか関係ない。でもどうせ父さんに逆らえないんだ。
私は諦めて用意されてたドレスに身を包んだ。


車に揺られて数時間。
凄く大きな家の前に着いた。

「さぁ行くよ」

父さんに手を引かれ車から降りると黒服を着た執事さんが迎え入れてくれた。

「どうも、こんにちは東条さん」

「こんにちは。今日はどうも」

家に入り導かれるまま広間に通されると相手の跡部親子が待っていた。




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