氷帝夢

□危ない方向
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とりあえず着替えてから犬の散歩に一緒に出かけて午前中を潰した。

昼は昨日の残りのカレーを温めて食べる事にした。


うちのカレーは甘い方だから大丈夫だな。
水とカレーを二人分テーブルに並べて明日香ちゃんを椅子に座らせた。
律義にも「いただきます」をした明日香ちゃん。
俺も慌てて挨拶をしてカレーを口にした。
明日香ちゃんの方を見ればカレー、水、カレー…と繰り返してた。


「辛い?大丈夫か」

「ん、ちょっと辛いや。でも美味しいよ」

ニコッと笑う。
その後は黙々食べていたんだけど、


「あ、」


明日香ちゃんの声と共に水の零れる音とコップの倒れる音が二人しかいない部屋に鳴り響いた。


コップが大きすぎたか小さいのにしてやればよかったぜ。

「今、タオル持ってくるからな!」


急いでタオルを持ってきて拭いてやるが結構な量が零れてたのか服がびしょ濡れだ。
風邪挽いちまうよな。


俺が立ち上がり替えの代わりになる服を探しに行こうとすると


「亮くんごめんなさい」


明日香ちゃんが今にも泣きそうな声で小さく謝った。


「気にすんなよ、仕方ねぇだろ?よくある事だしよ」


俺はそのまま部屋に残して置けなくなって明日香ちゃんを抱っこして俺の部屋に行った。




「亮くんこれおっきいよー」

「1番小さいのがそれなんだ、ごめんな」


さっきまでのしおらしさは何処へやら俺のシャツを着てクルクル回って丈を確してる。
所謂Tシャツワンピースっていう奴か?
ちょっと彼女に自分の服着せたいってる奴の事分かった気がするぜ。



言っておくが着替えは見てねぇからな。



「んーん、ありがとう」


ニカッと笑う。

あーヤバイ可愛い素直にそう思うぜ。


パタパタと歩み寄ってくると「亮くんにお礼ー」って言って手を握られ拘束された。

そのままあっという間に頬にちゅっと音をたてて

キ、



キスされた。

初めてされたぜ、それが小学生って俺…


「ありがとうね!」



まだ拘束されたまま俺は顔が真っ赤になってて心臓が煩かった。


ヤバイ…弾けたかも知れねぇ。




危ない方向
(これは吊橋の奴と同じ現象で…7歳差ってロリコンって言うのか?)





.後書きとオマケ
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