GK夢

□トマラナイ情
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##狂愛/緩い性描写有り







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目茶苦茶にしてやりたい。

そう思う様になったのはいつだ。もう、覚えてない。綺麗に弧を作る唇も、優しく細くなる目も、控えめに出す笑い声も、全て誰にも見せたくないと思ってしまった。
俺が好きだと言って彼女は私もと頷いた。彼女は愛を語らない。俺が表すのを受け止めるだけだ。その事に不満を漏らした事もあった。それでも彼女は笑うだけ、何もしない。
最初はそれでもよかった。そして、気付いたのは最近。彼女の笑顔は他の人にも配られる。俺だけの笑顔じゃない。彼女の優しさも他の人にも向けられる。本来それは喜ばしい事であり、好きな所だった。そのはずだった。なのに、それが疎ましく思ったのはいつからか。苛つく様になったのはいつからか。


そんな苛々を発散させるように強引に抱いた。どうして俺だけを見てくれないのか。俺にだけ優しくすればいい。だって俺のでしょう。他の奴らに笑顔なんて見せなくていい。そんな事を言いながら抱く。何回目だろう、泣く彼女を見るのは。唇をきつく噛んで声を抑えている。顔を隠す様に手を宛てているが、涙が流れて泣いているのがわかる。
彼女が泣いているのに、気持ちがざわつく。罪悪感じゃない。興奮する。もっと泣いて欲しい。どうせなら喚き泣けば良い。


「ねぇ、俺にだけ優しくしてよ」

卑猥な音を立てながら耳元で囁く。

「そん、なの…おかしっいよ」

手を退かして、ぐちゃぐちゃになった顔と目が合うとやっと声が聞けた。


「遼っだけが、私の全てじゃ、ないっ…だよ」


彼女が酷く遠くに感じた。何で、どうしてそんなこと言うんだよ。身体は繋がってるのに、可笑しいな。まだ、俺の気持ちが伝わり切れてないのか。彼女が気持ち良くなる所を触る。また、唇を噛んで声を殺してる。




俺だけ見てればいいのに。

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私の中の赤崎ってこんな感じ
束縛するのは弱いから

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