GK夢
□want to kiss...
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「キス、したいな」
突然呟かれた言葉に俺は振り向いた。
「いきなりなんだよ」
「ん、思った事言っただけ」
何ともなかったかのようにぽすんとクッションに顔を埋める。今、そんな雰囲気でも全くなかったはずだ。寧ろ皆無だった。二人で並んでテレビを見ていただけだ。それもつまらないバラエティー番組をだ。
でも、まぁ面白いと好奇心が働いた俺は、亜樹の手を取ってその甲に軽く口付けた。
「俺とって事?」
「する?」
さっき俺が口付けたところに自分の口を付けてにやりと笑った。多分これは俺をからかっている。悪戯に微笑むのが可愛いと思ってしまうのが悔しいが、恋とはそういうものだ。
「いいぜ?」
寧ろその悪戯に乗っかってキス出来るなら儲けたもんだ。亜樹の顎に手を当てて顔を近付けた。
「えっ、あぅ」
今頃テンパっている。余裕を見せていた顔が既にないのか赤く耳まで色付いていた。顎に当てた手を滑らせ頬を撫で、またもう一方の頬に反対の手を添えた。亜樹の目は相変わらず俺の目をじっと見つめ、口は少し隙間が開いている。そのツヤツヤとした目と唇が酷く綺麗で、頭の中でぐちゃぐちゃとした感覚が巡る。俺はそのまま固まっていると亜樹の手が俺の顔に伸びて、唇に触れた。
「やわらかいね」
そういいながらまた悪戯に微笑んで。
この艶やかな雰囲気に胸の奥が気持ち悪かった。
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キスシーン…に持ってけない
上手いキス描写って何でしょう
ぶっちゃけ相手は後から決めました
2010.11.1