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□Darkness and shadow
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『ふぅ………』
ハーデスを倒して、あれから何年かが経った。
聖域は平和に満ち溢れていた。
新たな敵が出てきたり闘う事はないけれど、日々トレーニングをしたりはしている。
しかし本当に毎日が平和だ。
でも今日はなんだろう……胸騒ぎがする……
『………』
しばらくの間、瞬はずっと向こうの景色をぼんやりと眺めていた。
が、やがて自分の目の前に黒い影が現れたのを目で捕らえた。
『…誰…?!!』
『久しぶりだな……瞬よ…』
どこかで聞いた事がある、低音の声。
瞬は思い出す事にそれほど時間はかからなかった。
『その声は…ハーデス…!!!!!』
何故ここにいる、と言うや否やその影の顔の口元がニヤリと釣り上がると、瞬の影へと移動をした。
『うっ……!!!?』
瞬は自分の中に何か別の者が入ってくるのを感じた。
否、もう一体化しているに等しい。