駄文


□last resort
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last resort

「もう逢えない」
と告げた僕に
「そうか」
と一言つぶやいて御剣は静かに微笑む。

夕暮れの公園では
仲睦ましげなカップルが愛を語らい寄り添う。


僕たちはゆっくりゆっくり歩いていく。
その先に待つのはサヨナラの結末でしかなくて。


すきなひとがいるんだ
君以上に。

その人に気持ちを伝えるつもりはないんだけど
でも僕はたぶんずっとすきなんだ

だから君とは付き合えない

そういう僕に
君は

自分が一番でなくとも
君がほかの人を好きでもかまわない
君と一緒にいられるだけでいいから

そばにいさせてほしい

そういう君と
はじまって。

すべてを包む君の傍は
あまりに居心地がよくて。

束の間
なにもかも
忘れていたかったのかもしれない。
僕は君の優しさに甘えてた。

きみを一番に好きになれたらいいのに・・・

だけれど
心の一番奥に
消し去ることの出来ない想いがひとつ

ただ傍にいるだけでは
うめられないものがあることに気づいた君

これ以上は。
きみが壊れてしまう
ぼくも壊れるだろう


今ならまだ間に合う
もとに戻れるんじゃないか?
そんな気がしてる自分が
情けないなぁホント。

それだけじゃ、
だけどいけない
ひとりの君に還すよ
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