南受け

□大和撫子
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日本に来たのは“大和撫子”を見つけるためだった。

気高くて優しくて綺麗。


それが“大和撫子”だ。しかし、いざ来てみると我が国とそんなに変わらない下品な女ばかり。


その上、“バトルロワイヤル”だというふざけたゲームに参加させられ、知らない奴に日本刀で斬られた。


もう俺は終わったと思っていた…

























クラウザー「うっ………?」



重たい瞼を開けると木目調の天井。


―待て、俺は死んだのではなかったのか?


そう思っているとドアが開き髪をツンツンに立てた背の高い男が入ってきた。



南「あっ!
目を覚ましたのか!?良かった…。」
クラウザー「良カッタ…?
何故、俺ヲ助ケタ?」
南「何故って助けたかったからだ、クラウザー。」



意味が分からない。


“バトルロワイヤル”は殺し合いなのだろう?


なのに見ず知らずの奴を助けるな…?


何故、こいつは俺の名前を知っているんだ?


名古屋聖徳には俺の他にもいるはずだ。



クラウザー「何故、名前ヲ知ッテイル?」
南「へっ?
あぁ、全国の準決勝で覚えたんだよ。自分の学校に勝った相手がどうなるか知りたいからさ。
まさか、俺たちの時はレギュラーじゃなかったなんて思わなかったけど…」
クラウザー「……!
オマエ、モシカシテ“南”カ?」



思い出した。
二回戦目で日本人と戦った奴だ。


あの中でS1が一番強く唯一勝っていたが俺はD1の“南”が強いと思った。


負けたのは南の怪我に気付かなかったパートナーのせいだ。


あの時、僅かに足を庇っていた。俺は気付いたのに同校のやつらは誰一人気付かなかった。




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