諒と美幸の甘いカクテル
□諒兄禁止!?
1ページ/4ページ
〜ぅう〜ん
目覚めた美幸は、自分を抱きかかえるかのように置かれた夫の手をそっと外した。
彼の寝息が乱れないのを確認して、寝返りをうつ。
ザブンザザー…ザブンザザー…
寄せては返す波の音が耳に心地良い。
ここは南国のリゾート地
橘と美幸は、新婚旅行で、このリゾートのとある水上コテージに滞在していた。
朝が苦手な美幸にしては、珍しく早起きなのか、ただ単に時差ボケなのかは不明だが…目覚めたばかりの筈のわりには、頭はスッキリ、クリアだった。
―今日は何をしようかな?
ビーチでまどろむのもいいなぁ…
シュノーケルも捨てがたいし…
迷っちゃうな…―
あれこれと今日の予定が膨らみベッドを出ようとそっと動き出した時だった。
「きゃぁ!」
「ん!?どこへ行くんだ?」
いつの間に起きたのだろう?
眠っていると思っていた夫に後ろから抱き締められて耳元で囁かれた。
「諒兄…?
ゆき、起こしちゃった!?」
「ん!?誰かさんがベッドを抜け出そうとしたからな…
で、どこへ行くんだ?」
「シャ、シャワー浴びにバスルームに…ぁん…諒兄…だっめ…ょ」
「シャワー?なら、あとで一緒に浴びよう」
そう言う橘の唇は美幸の首筋に押し付けられ、その手はすでに胸の膨らみを捉え、優しく揉み始める。
「ぁん…だめ…りょ…にぃ…ぃゃん」
「クククッ…美幸。ここはどこなか?
ん?今、何度か諒兄と言ったな?」
「ぁん…ぃっ!今の…は、な〜しぃ」
「ダメだな。式を挙げた日に決めただろう?今日はお仕置きだな…」
「…そ、そんなぁ…今のは無し…ひゃん!」
橘の愛撫から逃れようとして、身体を捩ると、昨夜の名残が残るその場所に指を沈められてしまった
指の動きと、胸に与えられる刺激は、美幸の思考回路を遮断してゆく。
霞んでゆく意識の中で、夫と交わした約束がほんの一瞬脳裏に甦った