世界の夢

□拍手
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この話はカイの一年前のお話です


カイ「ジングルベ〜ルジングルべ〜ル鈴が〜鳴る〜」

ルーク「なあガイ……アイツ何を歌ってんだ?」

ガイ「俺も聞いたんだがどうやらカイの住んでるところでは、
毎年この時期になるとパーティをしてあの歌を歌うんだそうだ」

ルーク「なるほど……じゃアイツはそれが楽しみで歌ってるのか」

カイ「そこの二人!!誤解をするな!!
私はパーティが楽しみで歌ったんじゃない!
プレゼントが貰えるのが嬉しくて歌ってたんだ!!!」

ルーク「はあ?」

ガイ「どういうことだ?」

カイ「サンタさんだよサンタさん!!」

「「サンタさん?」」

カイ「そう!!赤い衣装を来たおじいちゃん!!
毎回毎回大変なのに世界のいい子達のことをよく分かっていて、
もうお年寄りのはずなのにトナカイのそりに乗って空を飛んだり、
とても長い煙突から家の中に入ってプレゼントを渡したりとものすごい人なんだぞサンタさんは!!!」

ルーク「それってただの不法侵入者だろ」

ガイ「たしかに……」

カイ「な〜に〜……お前らサンタさんのこと悪く言うと、
サンディークローズというサンタさんに似た悪者がお前らを切り刻みにくるぞ!!」

ガイ「ちょっと待て、それだとクリスマスは一歩間違えば大変なことになるんじゃないのか」

ルーク「な……」

カイ「フ…よく気付いたなガイ…私もそれで……」

ルーク「ってことはクリスマスは……」

カイ「と言うのは一種の冗談でして」

「「オイ」」

ガイ「カイ…どこまで俺たちをからかえば気が済むんだ……」

ルーク「というかふざけんな!!」

カイ「え〜1%の冗談くらいいいじゃん」

ルーク「オイ待て」

ガイ「1%って……カイ一体どこからが冗談なんだ」

カイ「サンディクローズが出るってとこからだけど」

「「よ、よかった……」」

カイ「…お前ら以外にビビッてたんだな」

ルーク「っばちげ「カイ〜」な!」

ガイ「ナタリア様!?」

ナタリア「そろそろ待ちに待ったクリスマスですわねカイ!!」

ガイ「ナタリア様も聞いたんですか……」

カイ「あ、そうだナタリア様、ルーク、この靴下を」

ナタリア「これは……」

ルーク「なんだこの靴下」

カイ「プレゼントは靴下の中にがサンタの信条なんだよ!!」

ガイ「あれ、俺には……?」

カイ「無理サンタさん、二十以上の人にはプレゼントくれないから」

ナタリア「そういえばガイ、あなたもう二十歳になってましたわね、すっかり忘れてましたわ」

ルーク「そういやなってたな」

ガイ「プレゼントはともかく……そこの二人、人の年を忘れるな!!
特にルーク!!何年一緒にいると思ってるんだ!!」

カイ「大丈夫だってガイ、忘れられるのはよくあることだから!
……とまあ話は凄いずれたが一先ずクリスマスの話に戻そう……」

ガイ「つまり……クリスマスの前の日にその靴下をベットの近くに置いとけば、
クリスマスの朝にプレゼントが靴下の中に入ってる……ってことか」

カイ「ってことです」

ルーク「プレゼントが靴下に入りきらなかったらどうするんだ?」

カイ「だいじょぶ!サンタさんなら根性で入れるから大丈夫!!」

ナタリア「あら!凄いのですわねそのサンタさんとやらは」

ルーク「そういえば貰えるプレゼントは決まってるのか?」

カイ「いやなんかその人が貰って嬉しいものが靴下の中に入ってたりただのギャグが入ってたり」

ガイ「なんだ?……ただのギャグって」

カイ「それはそれに当たった人に聞いてみろ」

ガイ「当たったって宝くじみたいな物なのか!?サンタのプレゼントって」

カイ「そうだ因みにギャグのプレゼントが一等な」

ルーク「ンなもん貰ってもうれしくねーよ!!」

カイ「だろうね、でも当たる人は当たるよ……次の年の運を全部使い果たして」

ガイ「良いこと無いなそれ!!」

カイ「まあ、当たらないことを祈っとけ靴下やるから」

ガイ「いいのか?」

カイ「数が多いほうがアレに当たりにくいし、
二十歳以降とお前のようなタイプはアレに当たりやすいからこちらとしても好都合」

ガイ「それが目的か!!!」

ナタリア「それでは早速靴下をベットの近くに置いていきますわ!」

ルーク「俺も!」

ガイ「俺も一応……」

カイ「あ、三人とも!プレゼントを貰ったら教えてね〜!」


赤い服装、白い大きな袋、そしてトナカイのそり……はいくらなんでも無いが
明らかにこの季節の主役の格好をした不審者あ、いやすみません……カイがいた


カイ「さて、サンタさんはいると思うけどこの世界にクリスマスは無かったし
靴下もプレゼントも分からなかったからな、この世界にはサンタはいないのかも知れないから
”今日一日だけ私がここのサンタさんになるぞ”
作戦を始めま〜す!!」


前置きが長いような気がするがまあいい気にしない気のせいだ


カイ「それではまずナタリアのところに行ってきます!!
というより城下町のプレゼントは配ったし、”取りに行った”もんな」


え、何を取りに行ったのかって?それは見てのお楽しみ!


カイ「それじゃちょっくら行ってくっか!!」


・・・城の中・・・


カイ「……意外と簡単に入れたな」


まあ入れたからよかったんだが唯の一般人?に簡単に入れるお城ってはっきり言ってどうなんだ?


カイ「見張りとか兵士とか代えたほうが良いんじゃないのか……まあ私には都合が良いけど……」


さてナタリアの部屋はどこかな?
その後お城で迷って一時間ぐらいお城の中を彷徨ったのは言うまでもない


カイ「お、此処だ此処だ、それじゃ……失礼しま〜す……」


気づかれないように抜き足差し足忍び足っと(泥棒?(黙れ by カイ


カイ「え〜とナタリアのプレゼントは……これだ……靴下に入れてっと……」


そしてまた気づかれないようにと……


カイ「それじゃナタリア……メリークリスマス!」


さてお次はもっと簡単なところに行きますか


・・・ファブレ邸・・・


カイ「お城であんな簡単に入れたんだし住み込みで働いてる私にとってはファブレ邸に入ることぐらいお茶の子さいさいだZE!!」(小声


さっさとガイとルークのプレゼントを渡さないとな!しかも早く寝たいし(オイ!!


カイ「それではガイの部屋にレッツだゴー!!」(小声


ガイの部屋に着いた。


カイ「失礼するぞ〜寝てるよな〜未来の後退予備軍


無反応……てっことは、おし!寝てる


カイ「ガイは色々と気苦労が多いからな、
これを靴下の中に入れておこう……あ、あとメリークリスマス」


ちなみに何を入れたかは後で書く後日談のお楽しみ♪


カイ「失礼するぞルーク、というかルークだから別に失礼しなくても良いか」


失礼しようが失礼してまいが一緒だルークだし。


カイ「さてルークのプレゼントは……あ、これだ……」


たくこれが一番手間がかかったんだから大事にしないとぶっ飛ばすぞルーク


カイ「それじゃメリークリスマスだ、ルーク」


さてこれでバチカルのみんなのプレゼントを配り終わったぞ後は寝るか……でも


カイ「…やっぱりサンタさんにはあの頼み事は無理なお願いだったかな?」


残念だったなルークはもちろん皆にも見せたかったのに……


カイ「まあいっか早く自分の部屋に帰らないと寒くて凍えちゃうし…
…あれ?さっきまではそんなに寒くなかったのに……」


そのときに見た景色……私は一生忘れないと思う。
そう私が上を見上げて見えた景色…そう、それは……


カイ「凄い…」


ひらりひらり……とまるで満開の桜の花びらが落ちるような錯覚をおこしそうな雪だった


カイ「サンタさん…お願い聞いてくれたんだ……」


―――とても綺麗な雪をルーク達や皆に見せてホワイトクリスマスにして下さい!!―――


カイ「我ながら変なお願いだと思ったけど…ありがとう……サンタさん」


まさかこれまで叶えてくれるとは思わなかったな……


カイ「ハルもこれをどこかで見てるのかね……」


今日…この言葉を何回も言ったけど


カイ「もう一回言うか……」


―――メリークリスマス!!!―――


    …………ありがとうサンタさん




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