Clap Novel
□3年目の誕生日
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*オマケ的な。
微裏要素アリ、苦手な方はご注意を・・・
「あー・・・・・」
涼しげな部屋の中、響いたのは男の掠れた声だった。
その声の主・・・がくぽは頭を抱えると、自分の隣に横たわる女性・・・ルカの髪へと手を伸ばす。
ぐったりとした様子の彼女の真っ白な肌には、これでもかといわんばかりの朱い華が散っていた。
「・・・ホント・・・最悪だろ俺・・・」
がくぽは呟き、ルカの頬をそっと撫でる。
誘われたとはいえ、彼女の体調の事は解っていたはずだった。
それなのに、熱に浮かされるままルカを求め、手加減無しに抱いてしまったのだ。
その結果がこの現状である。
自己嫌悪に陥っていたがくぽを、布団の擦れる音が現実に引き戻した。
「あ・・・る・・・ルカ「がくぽ・・・?」
とろんとした蒼い瞳が、自分を真っ直ぐに見つめている。
目は覚めたようだが、どうも体が動かないらしい。
怪訝そうに目を細め、ルカはがくぽにこう呟いた。
「・・・身体・・・重い・・・」
「それは、その・・・手加減を、だな・・・・ごめん、しんどかったよな・・・ルカ」
その言葉に、がくぽの顔が申し訳なさそうに歪む。
「・・・・・・ううん」
「・・・・・・・え?」
ルカは首を振ると、瞳を細めてこう続けたのだ。
「誘ったの・・・わたし、だし・・・」
「で、でも「がくぽ・・・・」
何か言いかけたがくぽだが、その言葉はさえぎられてしまう。
彼の頬に手を伸ばし、思い出したように彼女は言った。
「お誕生日・・・おめでとう・・・」
「・・・ああ。じゃあ俺からも、プレゼント・・・ありがとな、ルカ」
その言葉に、がくぽは微笑むとルカの額にそっと唇を落とす。
「・・・フフっ」
くすぐったそうに身をよじった後、彼女はがくぽの首へと腕をまわした。
「・・・やけに甘えてくるな」
「・・・特別って言ったでしょ」
「・・・あははっ 反則」
苦笑し、そう呟いたがくぽは、吸い寄せられるように彼女の首筋へと口付けていた。
「んんっ・・・」
その甘い刺激に、ルカの色っぽい声が漏れる。
「・・・可愛い」
「・・・あ・・・はぁ・・・」
そんな彼女に微笑みながら、がくぽは胸元にも口付けを落としていった。
「・・・や、だぁっ・・・わ、わたしも・・・」
暫くして、されるがままだったルカが呟き、紫色の髪を引く。
「・・・あ・・・」
痺れるような刺激が首筋に走り、がくぽの表情が僅かに歪む。
「・・・ちょ、ま・・・ルカ・・・」
「もう・・・大丈夫・・・だから・・・ね?」
そう言ったルカの表情に、彼は観念したようだった。
彼女がここまで積極的な時なんて滅多にないのだから、どうせならこの際。
「・・・じゃあ・・・楽しませてもらおうか」
ルカを引き寄せ、とびきり甘い声でがくぽは囁く。
「・・・っ・・・」
「・・・さ・・・どうぞ? お姫様」
挑発的な笑みを浮かべて彼女を見やったその瞬間、自分の視界は桜色の一色に染まった。
(ひっ・・・あ・・・な、なんでわたっ・・・ふぁっ・・・あ・・・)
(・・・ごめ・・・もう、無理だわ・・・っ・・・)
(・・・や、あ・・・がくっ・・・あ・・・んあぁぁぁっ・・・・!!!!)
何だかんだしても、結局は元に戻る。
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