よろづ短篇

□クラスメイト。
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日吉若。
どのクラスにもいる、女子に近づくなオーラを放っている、取っ付きにくいタイプの男子。

その実態は、けっこうな怖がりで…

「またおばけ出たら一緒に逃げようね」
「もうお前黙れ」

…怖がりだけど。
でも、ひとりで逃げずに、ただのクラスメイトのあたしの手をとっさに取って、走ってくれた。

「さっきのなんだったんだろうね」
「さあ」
「みんなろうそく取れたかな」
「さあ」
「肝試しも悪くないね」
「…どこが」

ゴールまでの帰り道。
彼の返事は素っ気無いままだろうけれど、きっともう、気まずくはない。




〈あとがき〉

テニプリの初(完成)個人夢が日吉くんだとは予想外でした(いや、好きですけどね、もちろん。

ある方との「日吉と修学旅行行きたい」「じゃあ私カメラマンで連れて行ってください」なる会話から生まれた…んですが、だいぶ関係ないな…。

 2006.3.3
  荻石マコト
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